もう2ヶ月前になりますが、
4月26日に撮影させていただいたお2人の写真をアップします。
新婦のHさんからはじめて連絡をもらったのは1年ぐらい前でしょうか・・・
父親の存在に近いぐらい、おじいちゃんは特別だそうで
「 おじいちゃん、おばあちゃんが元気な間に一緒に写真を撮りたい 」
それがはじめにいただいた話でした。
それから、なんやかんやしてる間に、おじいちゃんに癌が見つかり、
手術をしても、もしかすると残された時間はあまりないかも・・・ということで、
なんとしてでもおじいちゃんに花嫁姿を見せたい、というHさんの強い思いに心を動かされ、
ほんの少しでも力になれれば、と長い間、連絡を取り合ってきて、
ようやく迎えたのがこの4月26日。
おじいちゃんもなんとか手術を乗り越えられ、
Hさんもいろんな問題を一つ一つ乗り越えられ、
待ちに待った一日。
僕もこの日は感慨深いものがあり、また今までにないプレッシャーも感じていました。
実は直前に手術をされ、無事に終えられたのですが、
当日来れるかどうかわからない、そんなレベルの話だったので、
僕の想像では、だいぶやつれられて、歩くのも無理なぐらいをイメージしてたのですが、
はじめてお会いさせていただいてびっくり!
すごくお元気そうに見え、癌を患ってらっしゃるのが信じられないぐらい。
たいせつな日のはじまり。
場所はウェスティン都ホテル。
晴々したHさんの鏡越しの表情。
支度が済んで、少し館内で2人の写真。
懐の深そうな新郎のTさん。
お似合いの2人です。
ウェスティンさんで撮るのは久しぶり。
階段でもうちょっと撮ってみました。
階段マニアにはたまりません・笑
僕 「おじいちゃ~ん、もうちょっと笑って~ 」
Hさん 「笑ってよ~」
おじいちゃん 「笑っとるがな」
Hさん 「全然笑ってへんで~」
僕の心の中 「全然笑ってへん・笑」
この年代の方はカメラを向けられて、そう簡単に笑わはるもんじゃありません!
でも・・・・
ほんの一瞬の奇跡の1枚。
僕は正直、この1枚が撮れたとき、肩の荷が下りた気がしました。
今見ても涙が出そうです。
他のご家族のみなさんともたっぷり写真タイム。
ラストは全員で集合写真。
場所をサーキュラールームに移して、ご家族だけのセレモニー。
Hさんにとって大切なシーン。
おじいちゃんとおばあちゃんに証明書にサインをしてもらわれました。
それで、ホッとされたのか突然の涙。
Hさんにとって、ほんとに念願の日だったんだと思います。
もちろん、おじいちゃん、ご家族のみなさんにとっても。
ふっと、僕のカメラに気付かれて。。。
涙のあとのHさんの表情が、
言葉に出来ない、なんともいい顔だったのが忘れられません。
この後、おじいちゃんは食事会途中で病院に戻られて、また放射線治療をされていたそうですが、
今は家で、家族と共に残された時間を心穏やかに過ごされてるそうです。
小さいけれど、心があたたかくなる、そんなすてきなお式でした。
みなさん、いつまでもお幸せに。